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自動車整備士の給与が安い理由と整備業界が儲からない理由

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こんばんわ。

ブログMiMiです。

 

丁度、昨日の日曜日にヤフーのニュースを見てみたら、自動車整備士の待遇が極端に悪くてこれからは業界から人材がいなくなるとか、あまりにもブラックすぎて常に人材不足になっている状態であり、自動車整備士として長期間働き続けると他の業界に転職が出来なくなる為、安くてもブラックでも退職できない・・・。

まあ、そんな感じで散々な事が書かれていたんですけど、この話は事実であり、別にディーラーの整備士でなくても独立している自動車整備工場であるとか、プロショップ等でも全く同じで、毎月25万円もあれば相当待遇が良い業界ですし、それ以上に待遇が良くなる要素もありませんので、将来が不安な業界ですね。

ヤフーのニュースでは、アニメーターの凄まじく酷い待遇と合わせて、自動車整備士の待遇の悪さが比較されて書かれていたんですけど、実際にアニメーターと比較するとまだましかもしれませんが、お客さんの命を預かる整備をする大変重要な仕事であることを考えると、単純にアニメーターとの比較は出来ません。

これから、若手の自動車整備士がいなくなると、ディーラーの整備士でしたら別に構わないのですけど、相当特殊な技術を持つプロショップの後継者がいない問題は、これから10年後、20年後に必ず出てくると思いますし、その時に平成初期の頃に売られた名車のメンテナンスが出来るかどうかが問題になるでしょうね。

 

自動車整備士の待遇が悪い理由は儲からないから

自動車整備士の待遇の悪さと余りのブラックな状態については、ネットのニュースにも書かれていましたけど、その理由はとても簡単で、車を整備している業界自体が儲かっていないからであり、この辺は介護士の待遇が悪いのと大変良く似ている上に介護業界のように国からの積極的な金銭支援もないのが車業界です。

何しろ、元になる原資がないのですから、会社の事業運営を維持するだけでも大変なのに、それで整備士に毎月30万円とか50万円の給料を支払う事は出来ませんし、そもそも経営者自体がそれ程の報酬を得ていない事も多いのは日常茶飯事なので、全体的に従業員の待遇が悪くなるのは致し方ない部分もある業界になります。

ついでに言えば、車の整備工場というのは固定が大変高くなることが多くて、整備工場に設置されているリフトなどはリース契約で設置されていることも多くて、家賃の支払いや光熱費の支払い、リース代金の支払い等、車の整備をするための特殊な工具のリース費用や購入費用など出費がかなり高い業界なのです。

 

 

技術と経験だけではすべての車種に対応できない

ポルシェ911とかBMW、インプレッサ等の整備をする場合でも専用工具が必要になりますので、技術だけあればよいというものではなくて、プロショップであっても扱えない車を明確に決めているところが多く、私がいつもお世話になっているプロショップの社長さんも工具類の値段の高さにいつも嘆いている状態です。

数百万円で専用工具を購入したとしても、それに見合った仕事の依頼が来るかと言えば決してそうではありませんし、依頼が増えてくると工場のスペースも広くしないといけませんし、人も雇わないといけないけど優秀な人材が既に集まりにくい業界ですから、腕があってもどのような車種でもすぐに対応できない事情もあります。

以前、ポルシェカレラGTのチューニングをして欲しいとの依頼が入ったことがあるんですけど、この車は発売当時は1億円前後していた車であり、当然所有者が普通の一般人ではないことが多いですし、何かあった際の責任が取れないので、私が何とかとお願いしたんですけど、結局全てのプロショップが依頼を断りました。

 

 

トヨタが儲かるほど自動車整備士の待遇が悪くなる

ここ最近では、トヨタが過去最高の売上を上げているとか内部留保の金額が桁違いになっているとか、トヨタの新車が売れまくって儲かっているニュースが頻繁に流されていますけど、実はトヨタが設ければ儲けるほど、自動車整備士の待遇は悪くなる傾向にあり、その理由が新車が売れているから儲からないのです。

ついでに言えば、政治家も新車を購入するような税金の待遇を全面的に押し出してきていて、どう考えても古い車を大切に整備士ながら乗っている人のほうが全体的に見ればエコなんでしょうけど、名前だけのハイブリッド車をエコカーとして全面的に税金的な優遇をし続けているので、古い車を手放してしまう人が多いのです。

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ハイブリッド車一台を作るエネルギーと環境に与える影響を考えると、古い車を大事に乗っている人の方が十分エコだと思ういますし、古い車と言っても平成初期前後の車でしたら、別に環境汚染をするわけでもなくて、まだまだ使えるはずなんですけど、そういった車は税金が割増料金になっているのがおかしな話ですね。

 

 

新車の購入を促進する程整備業界は儲からない

お金のある人は新しい車を積極的に購入するようになり、減価償却が終わる5年以内に下取りで買い替えて、お金のない人がその中古車を安く買って調子が悪くなったら下取りに出してまた新しい中古車を購入する流れができてしまうと、自動車整備をする会社に大きな仕事が入ってこなくなるのは当然の話になります。

このシステムで儲かるのはトヨタなどの自動車メーカーと、中古車買取販売店、廃車を無料で引取って解体して鉄や部品として海外に輸出する貿易主体の会社くらいであり、古くて調子が悪くなった車をプロの整備で調子を良くするという整備士本来の儲かる案件が殆ど発生しなくなっていることがよくわかると思います。

整備工場が儲かる仕組みを作るには、国が古い車を利用する人を優遇して税金を下げるなどの対策を行い、調子が悪くなった車を整備士がプロの技術で新車並みの性能にするような整備が沢山出てくれば単価も高い依頼なので、整備業界も儲かる仕組みになるのですが、国がやっているのは全く正反対の制作ばかりですからね。

 

 

これから自動車整備士が生き残る方法はただ一つ

国の政策で整備士が儲からない用になっているのは介護業界と大変良く似ているんですが、自動車整備士の場合は介護とは違って生き残っていける要素がのこっていますので、その生き残っていける方法の選択を間違えなければ、今後も自動車整備士は生き残っていけますし、待遇を良くすることも不可能ではありません。

その方法とは、平成初期前後に発売されていた車を今でも所有しているオーナーさんに特化した車両整備をすることであり、それに該当する車を所有しているオーナーさんは、とにかくお金の支払が良くて、一回の車両整備に相当なお金を支払ってくれますので、そういったお客さんを広く集めれば全然生き残っていけます。

実際に私がいつもお世話になっているプロショップの社長さんもそれをやっていて、ディーラーのように広くて浅い車両整備をしていても、儲からないし先はないけど、特殊なプロの技術を使って最高の整備が出来る整備士であれば、払いが良くて単価が高い平成初期前後に発売された車のオーナーさんが集まってきます。

 

 

自動車整備で100万円以上のお金をかけるお客さん

これ、そんなの嘘だろうと思うかもしれませんけど、平成初期前後に発売された車を今でも大事に乗っている人の場合、一回の車両整備で100万円から1000万円の費用をかけて車両整備をする人も多くて、部品代よりも工賃が圧倒的に多くなりますので、信用があれば車両整備でも全然儲かるシステムを作れることになります。

1000万円と言うのは、車両の購入価格のことではなくて、一回にかける整備費用のことであり、私も工場に行って何度も整備している現場を見ていますけど、車を全てバラバラにしてボディーからやり直していましたし、板金塗装も新車の板金を行っているプロ中のプロが最高の塗装で仕上げていましたので、1000万円は普通です。

車種で言えば、GT-R、NSXなどのレシプロエンジン搭載の車、RX7のようにロータリーエンジンを搭載している車に大きく別れるんですけど、GT-RのエンジンRB26をフルチューン出来るプロの整備士であれば、外車や専門工具が必要になる車を除き、どのような車も扱えますから、後は腕次第でどうにでもなる世界なのです。

ただ、この類いのお客さんは相当な専門知識やプロのレーシングドライバー並の運転技術を持っている人も少なくなくて、中途半端な整備士の知識と経験ではお客さんのほうが高い水準で話をしてくることになりますので、やはり最後に残れるのは本物のプロの整備士であり、大抵は独立してプロショップの社長になっています。

よろしくお願いします。


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