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システム開発と偽装請負|偽装請負人が上流工程に達する事が絶対に無い理由

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こんにちわ。

ブログMiMiです。

偽装請負でシステム開発を行っている方の転職・起業相談についてご説明します。

こちらは、結構ご相談が多い内容です。

早速ですが、システム開発の偽装請負とは一体何でしょうか?

偽装請負とは、案件と呼ばれ、プロジェクト単位でかき集められるシステム開発の業務にかかわる人たちの、その殆どが契約しているといっても過言ではない違法な雇用契約の事です。

まず、どんなに大きな会社の開発案件でも、全てが正社員であることなど殆どありません。特に日本のシステム開発は深い闇を抱えています。

一般的に正社員は、発注側の設計や実装などの実務に関与しない管理ポストのポジションである事が殆どで、その他の実際の実務は、ほぼ全てが偽装請負である状態でも驚く事は無いのが、日本のシステム開発の状況です。

正社員でもなく、派遣社員でもなく、アルバイトでもない、偽装請負という契約がポイントですね。

偽装とありますから、本来は完全に違法です。違法でなければ、偽装とつける必要はありません。

では、請負についてご説明します。

通常、請負で仕事を行う場合は、仕事の発注元と一緒にその業務を行う事はありません。依頼された内容のモノやサービスを作り、発注元に納品して代金を貰います。

これが、通常の請負での仕事です。

請負をより分りやすくたとえれば、車の車検等が請け負いに当たります。

自動車販売店に車検に出す車を預けたら、あとは納車されるのを待ち、代金と引き換えに普通に車を引き取ります。

皆さんが普通に行っている日常です。

請負の特徴として、依頼されたら、依頼内容は必ず実現しなければいけません。その代わりに、依頼された内容以外は依頼者に指示されたり、指導されたりする事が一切無いわけです。

代金さえ払えば、あとは全てお任せみたいなものですね。

これが偽装請負になると、どうなるのでしょうか?

車検で例えますと、依頼者が自動車販売店に車検の車を持ち込みます。

その後、自動車販売店に依頼者が常駐して、車のあれをしろ、やっぱりこれをしろと片っ端から逐一指図を行います。そして、なんと車検場まで同伴して、自動車販売店のスタッフに片っ端から指示を出します。

その後、車検も終わり納車になるわけですが、この際に支払い金額を値切り倒してから、車両を引き取ります。

これが偽装請負です。

偽装請負で依頼されたら、どれだけ負担が大きくなるのかが分ると思います。

請負は、依頼された内容は絶対に実現しないといけませんが、どうやって実現するかは自ら決める事が出来るといった自由度があります。

しかし、偽装請負は、依頼された内容は絶対に実現しないといけないだけではなく、どうやって依頼を実現するかまで、最初から最後まで依頼者に指図されたうえに、金額も値切られるといった状態になり、請け負う側にとって殆どメリットがありません。

そもそも、偽装請負事態が違法です。

システム開発の業界では、この偽装請負が当たり前のように横行しています。

必要な時に、必要な人材をよりやすく集めて、必要なくなったらいりませんし、費用も正社員と比べれば格安で利用できますし、むかつく人がいたら即解雇できます。

日本のシステム開発の実態は、こういった歪んだ案件ばかりですから、必然的に偽装請負だらけになってしまっています。

また、偽装請負は、仕事を行なう方の給料が見た目多く見えてしまうといった、甘い誘惑も問題になっています。実際には多いわけではありませんが、偽装請負を行っている人は会計の素人ですから、殆どが勘違いしています。

それでは、偽装請負と派遣社員との違いは何でしょうか?

素人が偽装請負なのか派遣なのかを見た目では殆ど分りませんし、実際に行っている事も殆ど同じですが、決定的に違うのは、派遣会社との契約内容です。

まっとうな派遣では、発注元と派遣会社にとって、金銭的にメリットの無い状態になってしまいますから、偽装請負を行っているわけです。

それでは、偽装請負で損をするのは誰でしょう?

正社員よりの金額が多いと勘違いをして喜んでいる、偽装でシステム開発の仕事を請け負っている間抜けな請負人だけですね。

今回は、この偽装請負でシステム開発の上流工程を行っているという方のご相談についてのご説明になります。

相談内容は以下の通りです。

私は、システム開発を長年やってきており、そろそろ起業や転職を考えています。現在のポジションは上流工程を行っていますので、システム開発の上流工程を行う転職を支援して下さい。もしくは、これまでの経験を生かして起業も考えていますので、こちらも合わせて支援して下さい。

このようなご相談をされる方が多いのですが、根本的な勘違いをされてしまっています。

システム開発を長年やってきており、上流工程を主体に業務を行っている件についてからご説明します。

ご相談にあるように、本当にシステム開発の上流工程の業務を行っているのであれば、現在の偽装請負でシステム開発の仕事をする理由が全くありません。

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これはどのような意味でしょうか?

システム開発の上流工程が出来る優秀な人材は、どこの企業も大変欲しがっています。ですから、それなりの待遇を提示して引き抜きや勧誘を行っているわけです。

その待遇は、偽装派遣の2倍以上の収入になる事が殆どですから、本当に上流工程の業務を行っているのであれば、偽装請負で開発を行う理由がまったくありません。

逆に、偽装請負でシステム開発の業務を行わないといけない理由は唯一つになります。

それは、肩書きと実際に行っている業務が異なるという事です。

これに気がつかなくて、いつまでも偽装請負の仕事を行っている人が殆どになりますが、長期間にわたり偽装請負で開発を行っているこの時点で、まともな企業の人事は一切相手にしません。

確かに、人間には下積みといった経験に必要な期間があります。その際に偽装請負を行っている人もいるのは事実です。

ただ、能力が高くて若い頃の下積み時代に、偽装請負でシステム開発を行っている人は、その殆どが、ごく普通に、数年でもっとランクの高いポジションにクラスチェンジしていきます。

それが、起業だったり、ハイエンドクラスの求人と呼ばれる転職だったりするわけです。本人は特に普通にしていても、周囲から見れば、仕事が出来る人であることは直ぐに判別されますから、この段階で引抜なども多数行われます。

ですから、長期間にわたり、偽装請負でシステム開発の上流工程をする理由がまったく無いわけです。

また、システム開発の仕事は必ず、人に雇われて行うといった性質があります。ですから、上流工程にしろ、企業経営者と違い、必ず年齢制限が発生する職業なのです。

その年齢は30歳から遅くても45歳が限度です。これを超えて他人に雇われて上流工程の業務を行ないたい場合は、更に高い実務実績と能力が必要になるのは当たり前です。

長期間もシステム開発の偽装請負などで働いていたら、その年齢制限をとっくに通り越してしまい、事実上の転職が出来ない人になっている事が多くなります。

この、偽装請負で働いている本人は、ご自身では上流工程を行っていると思っていても、実はどこにも転職できない状態になっているといった、自称上流工程の請負システム開発人はその辺に沢山います。

当然、このような方に本物のマネージメント力も実際にはありません。こういった方と話をしてみると分りますが、その殆どの人が、手続き型の思考を持ち、同時に複数の問題を処理できない、旧来のシングルタスク的な思考の持ち主になります。

ですから、転職よりも難易度の高い起業などは、更に難しくなり、更に難易度が高くなりますが、どちらも簡単に出来ると思い込んでしまっている人が多くなっています。

システム開発の上流工程すらできていない人が、更に上流に位置する、プロダクトマネージメント、セールスマネージメント、経営マネージメントなど到底出来るわけがありません。

ですから、どのような起業を行っても、偽装請負の上流工程を長期間行っている方は、100%事業が失敗します。当たり前の結果です。

この時点で、選択肢は一つしか残っていません。

現在の、偽装請負のシステム開発の仕事を最後まで行う事です。

ですが、これも極めて難しくなっています。

その理由は、偽装請負や派遣で生計を立てている人に対して、まともな経営層は一切相手にする事がありません。

ですから、偽装請負や派遣の方がどんなに上流工程を行なっていると思っても、直接かかわる相手は、せいぜい部長や課長が限界になります。

この部長や課長といくら親しくなっても、将来的な安定性はまず広がりません。

所詮は組織の末端であり、直接経営層とお付き合いが出来ない時点で、わかりきった結果になるだけだからです。

偽装請負や派遣の方のご相談で多いのですが、経営層や役員と全くお付き合いする事が出来ないので、理由を教えて欲しいと聞かれます。

理由は簡単で、決して話が合う事がありませんし、経営層から見て、偽装請負や派遣の人などは、全く興味もないし、かかわるメリットも無いからです。

経営層や優秀な弁護士が、派遣や偽装請負の人たちと対等に、飲食をしている場を私は一度も見た事がありません。それが現実です。

上流や経営権を持っている人たちと、対等に仕事でかかわっていくには、相手と同等かそれ以上の実務実績や、特殊技能が必要になります。

派遣や偽装請負を行ってい人には、そういったものが全く無いため、経営層などから見て、全くメリットなどありません。

ですから、いつまでも偽装された請負の、偽りの上流工程ではなく、経営コンサルタント的な、本物の上流工程を行なえるような人材になる事が必須になっていきます。

これは、黙っていては決して到達する事が出来ません。

自ら何かを企画して実現するといった、実務的な経験が必ず必要になってきます。

しかし、貴方の周囲には似たような人材しかいないため、それを実現するには単独で行なうか、それが出来る人材を見つけて親しくなるしか無いわけです。

続きはまた次回です。

よろしくお願いいたします。


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