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刑事事件の再現実験をやって欲しいご相談|困難な理由について

こんばんわ。

ブログMiMiです。

 

本日も、凄まじい強風が吹いていて、深夜早朝に窓ガラスが割れるのかと思ったり、地震のようなかすかな振動が伝わってきたりと、また大地震でもくるのではないかと若干心配になってしまいますけど、私の友人には、あの東日本大震災の大きな地震の中、タワーマンションの上層階で余裕で寝ていたという強者がいます。

これ、タワーマンションの上層階だと相当揺れるようなイメージがあるかもしれませんが、実際には必ずそうでもなくて、免震装備が整っているタワーマンションの場合は、部屋の中はあまり揺れないといった特徴があるため、多少の地震は大丈夫なんですが、流石にあの揺れの中寝ていたのは本人の問題かもしれませんね。

そんな感じで、昨日のように雨は降っていませんけど、強風が吹き荒れる状態の中、深刻なご相談を受けたのでそれについて書いてみます。

 

 

刑事事件の再現実験をやって欲しいご相談

この、刑事事件の再現実験というのは、その名の通り、刑事事件における事件現場当日を再現して、検察側の主張が物理的に実行不可能である事を証明するための実験であり、早い話が、警察の調書、検察の主張が間違っている事を公の場である裁判所で証明するために、改めて専門家が行う実験の事です。

多分、これについては特に難しい意味合いはありませんので、どなたでも理解できると思うんですけど、通常、検察の主張を覆すような状況になった際には、確実に起訴されている依頼者の方が冤罪を訴えているケースであり、それ以外のケースで再現実験をして欲しいと思っている人はまずいらっしゃいません。

何しろ、それなりの費用がかかるこの再現実験を行い、検察の主張をさらに自分で確実に証明したい人などいるわけがないからです。

まあ、大体このような感じで再現実験というものが必要になる事があり、その際には専門家がその実験を行い、法律事務所に実験を証明する書類を納品する事になります。

 

 

刑事事件の再現実験が大変困難な理由

再現実験については、相談されても、お金を積まれてお願いされても、簡単にそれができるものではありませんし、事実、大変困難な理由があるため、なかなか思うように事が運ばないのが通例であり、この再現実験を困難にしている理由というのは、再現実験をする場合、事件発生時と全く同じ環境でそれを再現しないと全く意味がないからです。

当たり前ですけど、事件発生時と全く異なる環境で再現実験をした場合、当然ながら事件発生当時と異なる環境な訳ですから、再現した人物の好きなように創作が行われるため、事件そのものが発生していない主張、全く別の人物がその事件を起こしている主張、更には事件自体が存在していない主張を行う事ができません。

 

 

中々証拠や情報を開示しないのが検察

そのような理由があるため、完全に事件発生時を再現しないといけないのですけど、この事件当日の正確な情報や資料証拠は、すべて検察側が所有しているため、それを開示していただかないと、いくら専門知識があっても、データがないのであれば、再現のしようがありませんので、どうにもならないといった事情があります。

また、この情報やデータについても、検察側が中々開示しない事が多くて、それでどんどん裁判が進んでいるため、再現実験をしたくてもできないことも多いのです。

検察の場合はピザや寿司のデリバリーのように、電話をしたら情報や資料を出前してくれることはありませんから、必ず裁判所でのやりとりのみになる都合上、この部分がクリアできていないと、専門家でもどうにもならない訳ですから、再現実験は毎回困難になる事が多いのですが、今回はやっとその情報が開示されたとのことでした。

 

 

勝手に再現実験をしたらどうなるのか?

では、検察が中々証拠や情報を開示しないので、勝手に弁護側で事件当時の環境を作って再現実験をしたらどうなるのかといえば、当然再現実験をする側の都合が良い状態ですべてが再現されてしまうため、この場合は確実に検察が誤った主張をしている結果になる以外になく、それで鑑定書が制作されていきます。

実際に、この類の裁判資料をみたんですけど、あまりにひどいと言いますか、弁護側の弁護士さんや専門家が検察から雇われているんのではないかと思えるような結果になるのは当然であり、自信満々に弁護側が提出した再現実験の鑑定書に対して、検察側は弁護側は全く信憑性がなく、見当違いで・・・、といった感じで凄まじい否定の回答をしていました。

要約すると、弁護士さんもこの専門家も全く信用できないし、証拠を捏造しているとんでもない奴だと検察から丁寧な言い回しの文章で散々に否定されていた状態です。

これ、見ていて弁護士さんも気がつかなかったのか?、と逆に心配になってくる状態だったんですけど、こんな適当な再現実験をやっている自称専門家の話の整合性確認ができない弁護士さんでは、何が起こっているのが業務を全く理解できていないでしょうから、勝てる裁判でも負けてしまうのは当然の話です。

この話は中国とかフィリピンとかの話ではなくて、日本国内の実際の話ですから、やはり誤った人に相談をしたら色々と面倒になるようですね。

よろしくお願いします。

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